そうなるにはそうなる理由があり、それが過去の痛みが引き起こすものであるなら痛みを癒し、「これまでのやり方」を手放すことができると、スタイルを大きく変えていけると思うのです。
心理カウンセラーのリエコです。
今日は「ココロノマルシェ」に寄せられたご相談に回答します。
ココロノマルシェとは|根本裕幸カウンセラーのお弟子たちが回答する無料のお悩み掲示板です。
いつも同じような職場環境になってしまう。
1番初めにやってみたアルバイトから今まで、いつも同じような職場の環境になってしまいます。
特徴は、
- 人手不足
- 私が入る時期にパワハラ的な存在が現れる
- 人手不足なためまともにフォロー&教育してもらえない
- なぜか期待されて色々仕事を任される
- 上司にわからないことを聞くと嫌がられる
です。
そして、何よりも私自身のんびりしている性格なのに、忙しい職場を選んでしまいます。
特に困っているのが、なぜか初めから責任ある仕事を任されることです。他の同期の子が求められることと、私が求められるレベルの差があります。知識量経験量も足りない中色々任されため、わからないのでうまくできず、上司に聞いても嫌がられるもしくは不機嫌になり、結果上司に怒られ嫌われる形になります。
いつもこの環境に耐えられず、心や体に不調が出てやめるのですが、職を変えても同じ環境に当たってしまい、毎回数ヶ月で辞めてしまうため仕事が長続きしません。
次こそ違う環境を!と職を変えても毎回こうなります。
なぜこうなってしまうのか、職を選ぶ際気をつけたほうがいいことなど、ご教授ください。
(ゆうかさん)
ゆうかさん、はじめまして!
心理カウンセラーのリエコです。
仕事を教えてもらえないうちに即戦力として仕事を任され、困っても相談できる人がいない・・
とても過酷な状況だと思うのですが、ゆうかさんはなぜかいつも同じような職場環境を引き寄せてしまうんですね。
それは困ってしまいますね。。
ご相談文を読んで私が感じたのは、ゆうかさんはきっと職場の人から「安心して仕事を任せられる人」と評価されているんだろうなということでした。
責任ある仕事は「上司から信頼され、責任感があり、頼りになる人」にしか任されませんし、
知識や経験が足りない中でも任されるということは「1を聞いて10を知るような賢さ」や「ソツなく上手にこなしてくれる安心感」があるのでしょう。
また、任せても大丈夫だと思える人って「常識的であり、周りの人とうまくやっていくだけのコミュニケーション能力」も欠かせませんね。
他の同期の子と求められるレベルが違うのは、素質や能力が同期の子より勝っていることの証ですし、
「いつも同じような職場環境になってしまう」ところにも、ゆうかさんの能力の高さが実証されているように思えます。
上司にわからないことを聞いても嫌がられたり不機嫌になるのは、忙しいからというのもあると思うけど、もしかしたら上司以上によく気がまわり、するどい指摘をするから‥なんてこともあるのかもしれませんね。
どうしていつも同じような職場環境になるのか?
ゆうかさんは、「能力が高い人」だと思うのです。
でも、もしかしたらご自分では実感がないかもしれません。
ゆうかさんにとっては「普通にできること」だから。
そして、「能力の高さ」は本来であればゆうかさんを上に押し上げてくれるものであるはずなのに、どうしてか酷使される材料になり、仕事を長く続けられない状況に追い込まれているからです。
>次こそ違う環境を!と職を変えても毎回こうなります。
>なぜこうなってしまうのか、職を選ぶ際気をつけたほうがいいことなど、ご教授ください。
なぜそうなってしまうのでしょう?
思いつくことを挙げてみます。
★求められていることがわかり、できてしまう
ゆうかさんは「上司が求めていること」に気づける方なのだと思います。
気付かなければ仕事は増えませんが、気付いてしまう人って、その分仕事が増えます。
そして「気付いてもやらない人」もいるなかで、ゆうかさんは真面目にお役目を果たそうとするのです。
そんな風に責任感を持ってやってくれる人に、上司の期待値は上がり、仕事が集まります。
>知識量経験量も足りない中色々任されため、わからないのでうまくできず、上司に聞いても嫌がられるもしくは不機嫌になり、結果上司に怒られ嫌われる形になります。
ゆうかさんは、仕事がよくわからないなりに(上司からみて)こなせているのかもしれませんね。だから「いいから、その調子でやってくれればいいんだよ」となってしまうのかもしれません。そう言われても困っちゃいますよね!
求められている仕事をこなすことが、ゆうかさんにとって喜びであり「楽しい」と感じられるならいいのですが、義務感に駆られてこなしているなら、それは「犠牲」です。
「犠牲の状態」になってしまうのにはそうなる理由があるわけで、それが過去の痛みが引き起こすものであるなら、痛みを癒していくことで「これまでのやり方」を手放せる心の土台が整い、スタイルを大きく変えていけるようになります。
ゆうかさんに、もしもそういった感覚があるなら、それはどこからくるのでしょう?カウンセリングの場でしたらぜひ掘り下げてみたいところです。
★「慣じみのある環境」である
>そして、何よりも私自身のんびりしている性格なのに、忙しい職場を選んでしまいます。
ゆうかさんには、忙しい職場の雰囲気や、そういった状況に自分が置かれることに対して「馴染みがある」という感覚はありませんか?
「馴染みがある」と感じると、人は好き嫌いに関わらず、不思議なフィット感を感じてそちらに寄っていってしまうことがあります。
実は私にも経験があります。
元カレがちょっと気難しい人だったのですが、出会ったときに「なんかだか知ってる感じだな」と親近感を感じ、面倒くさいところはわかりつつ「私なら上手くやっていけそう」なんて思って付き合ったんです。
当時の私は気づいてなかったけど、あとあと思えば父親が似たタイプだったんですね。そしてその後の展開は‥(遠い目)。
ゆうかさんはいかがでしょう。
職場のような環境が、過去の人生の中にありませんでしたか?
・周りの状況を察してたちまわらなければならないこと
・何かしらの役割を担い、責任を負わされること
・自分の能力以上のことを求められること
・パワハラ的な人の下にはいること
・困ってもフォローしてもらえないこと
・頑張り続けなければならないこと
過去のそういった状況でゆうかさんが頑張ってきたことを、今の環境でも繰り返しているということはありませんか?
当時のゆうかさんは、置かれた状況の中で、自分にできることを察しながら、懸命にこなしてきたのかもしれません。
それは過去のゆうかさんが思いつく最善であり、それが誰かの助けになっていたのかもしれません。
でも、現状「いつも同じような職場環境になり、心身に不調が出て仕事をやめる」というパターンを繰り返しているなら、
それは「今までのやり方ではうまくいかないよ」ということではないでしょうか。
もしもお心当たりがあるなら、ゆうかさんがそのパターンを持つようになったのは過去にどんな状況があってどんな想いをもったのか‥といったことを掘り下げることが、ゆうかさんの行動パターンを変えることにつながります。
おひとりでは難しいと感じたなら、ぜひカウンセラーのサポートに頼ってみてくださいね。
「能力の高さ」を自分の幸せのために使おう
>職を選ぶ際気をつけたほうがいいことなど、ご教授ください。
気を付けるべきは、職選びよりも、ゆうかさんの「能力の高さ」を、自分を酷使する道具にしないことだと私は考えます。
そのためには、自分のことをよく知り、自分が無理なく「できること」と「できないこと」の線引きをすること、「できないこと」は自分ひとりで背負わないと決めること、が必要になるのかなと思います。
依頼されたことに対して「できません」と言うことは、これまで自分の能力を駆使してベストを尽くしてきたYさんにとって難しいことかもしれませんが、
だからこそ「自分が無理なくできること」の線引きをしたり、できないことを手放すこと(断ったり誰かを頼ること)は、これまでとは違った「新しいやり方」と言えます。
「新しいやり方」で犠牲の状況から抜け出し、持ち前の”のんびりや”さんを発揮しながら、自分がやりたいことに対しては「能力の高さ」を注いで喜びに変えていくのはいかがでしょう?
そのためには、ゆうかさんがどんなことにエネルギーを注ぎたいのかを、自分軸で選んでいく必要がありますね。
・ゆうかさんはどんな仕事にエネルギーを傾けたいですか?
・どんな仕事環境で、どのように仕事をしている状態が理想でしょうか?
・仕事以外に頑張りたいものがある場合、仕事にはどのくらいのエネルギーを注いでいきたいですか?
自分の持つエネルギーをフル稼働してきた方が、「自分が無理なくできること」の線引きをすることは、とても勇気がいるし抵抗も出てくるもの。少しずつ意識して自分のペースを整えていくことになると思います。
実は私もオーバーワークで体調を崩したことがあり、休職後に実際に取り組んだことがあるんです。
現在のしんどい状況を抜け出して、ゆうかさんの理想の仕事環境に近づいていけるといいですね。
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ゆうかさんが、ご自分に合ったペースで、自分らしく楽しめるお仕事環境に出会えますよう、応援してます!
この回答が少しでもお力になれましたら幸いです。
心理カウンセラー リエコ