心理カウンセラーのリエコです。
今日は「ココロノマルシェ」に寄せられたご相談に回答します。
ココロノマルシェとは|根本裕幸カウンセラーのお弟子たちが回答する無料のお悩み掲示板です。
親しき中にも礼儀ありは通用しない?
趣味で繋がった人たちのコミュニティに入っており、その中の少人数とリーダーの方と食事に行きました。そのうちリーダーと1人の女性はビールを飲んでいました。話している中でBBQの話になり海の近くで食事していたのもあってトンビが物を待って行く話題になった際リーダーの人が””間違えてひっくを連れて行って、運び終わったら肩で息してそうだよな!””と言われて私は空気を読んで笑ってスルーしました。その後少しその話題を広げられてらうちに””いや言い過ぎ、酷い””と伝えましたが周りの女性2人も庇うことなくずっと笑ってました。私は言ってきた人もですが、周りの2人の女性が止めずに笑い立ててたことも悲しく思えてしまいました。
また別の話に移った時、来年のスターウォーズのイベントで何かコスプレしたら楽しそうだけど何かしたいのある?って言われてなれるキャラクターが無いから難しいと話していたら、リーダーの人に””ひっくはジャバ・ザ・ハットやって欲しい””と言われて、私は即座に二重顎のことをイジられたと思って””今日本当に酷過ぎない?””と言っても暖簾に腕押し…先程の話同様に女性2人はずっと笑っており複雑な気持ちでその場は笑ってスルーしていました。
帰り道1人の女性と電車に乗ってて、””正直今日のいじりは酷かった、途中ご飯味しなかったかも””とぽつり呟いたら””えー?そんなだった?””と言われ””まぁ私が痩せればいいよね〜””ともうその話題をあまり掘るのもよくないと思いふわっと流してしまいました。
確かに私は””普通の人””ではない体型ですが、他にもいい所を持っているはずなのに自信喪失がさらに上回ってしまってる気がしてこのメールを書きました。
長くなってしまいましたが、スルーと時間で解決すれば良かったのでしょうか?
(ひっくさん)
ひっくさん、はじめまして!
心理カウンセラーのリエコです。
傷つくことを言われて嫌だなって感じてるのに、自分の気持ちが相手に伝わらないばかりか、周りの人はそれを楽しんでいる。。
それは悲しい気持ちになりますね。
体型いじりって、話題として”きわどい部類”だと思うんです。人がコンプレックスを抱きやすい部分ですから。
なので、体型いじりで笑いをとろうだなんてセンスないぞって私は思うのですが(失礼!)お酒の席ではありがちなことかもしれません。
人によっては親しみ表現として「こんなきわどいツッコミができるくらい親しい関係なんだよ」って周りの人に示したい人もいますよね。
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そもそも、いじりにも種類があると思うんです。
愛あるいじりか、そうでないか、です。
ご相談文に書かれている様子からしかわかりませんが、一緒に帰ったお仲間が「えー?そんなだった?」と反応されたところからして、リーダーの”体型いじり”はそこに居合わせた仲間にとって悪意を感じさせるものじゃなかったのかもしれません。
そしてその話題をひっくさんが笑って受け入れたことが「このまま盛り上がってOK」のサインになって、ストッパーが外れてしまったのかもしれませんね。
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>確かに私は””普通の人””ではない体型ですが、他にもいい所を持っているはずなのに自信喪失がさらに上回ってしまってる気がしてこのメールを書きました。
体型のことをからかわれて嫌な気持ちになっただけでなく、この一件で「自分の魅力」よりも「コンプレックス」の方が気持ちの上で強調されてしまい、ひっくさんはもやもやしてしまったんですね。
仲間たちが自分の気持ちを理解してくれて、
体型じゃなくて「魅力」に意識を向けてくれるような・・
そんな返しができたら最高ですね!
ですが残念ながら、こちらがどんなに言葉を尽くしても、それを受け取る相手がどう感じてどんなアクションをとるのかは、相手次第。こちらはどうすることもできません。
なので今回は、「どう返したらよかったか」というのではなく「この出来事がひっくさんに伝えてくれていることはなにか」という視点で、ご相談に回答していきたいと思います。
ひっくさんのパターンを掘り下げる。
ご相談文を読んで気になった点がありました。
>私は空気を読んで笑ってスルーしました。
>複雑な気持ちでその場は笑ってスルーしていました。
>””まぁ私が痩せればいいよね〜””ともうその話題をあまり掘るのもよくないと思いふわっと流してしまいました。
似た表現が繰り返されています。
ひっくさんのコミュニケーションパターンなのかなと思いました。
場の空気を読んで、自分の気持ちを抑えるのです。
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優しい人は周りの空気を大切にします。
「嫌だな」って感じた自分の気持ちを二の次にして、周りの人たちの心に寄り添うのです。
自分の気持ちを抑えてコミュニケーションすることになりますから、当然ながら周りの人にはなかなか「想い」や「意向」が伝わりません。
そればかりか、パターン化が進むと「周りに寄り添うために、自分のネガティブ感情は都合の悪いもの」と認識するようになり、
自分の感情を”なかったこと”にしていきますから、やがて自分自身も「本当の気持ち」がわからなくなっていきます。
気持ちを抑えることのデメリット
気持ちを抑えることのデメリットは、「自分の気持ちがわからなくなる」だけではありません。
今回ひっくさんは周りに寄り添うために「体型いじりされてすごくイヤ」というネガティブ感情を抑えたわけですが、
ネガティブ感情を感じないために心に蓋をすると、感性の部分すべてに蓋がされることになりますから、
楽しいや嬉しいといったポジティブ感情や、ひっくさんの個性や魅力も一緒に蓋の下に隠してしまうことになります。
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ご相談文に書かれている状況から、お仲間が感じているひっくさんの魅力はこんな感じじゃないかと推測できます。
・コンプレックスを明るく笑い飛ばせるおおらかさ。
・話に乗ってくれる、ノリのよさ。
・なんでも受け止めてくれる、包容力。
・親しまれるキャラ
もしも自己評価とのギャップを感じたなら、ひっくさんの本当の魅力は、表に出ることなく蓋の下に隠れてしまっている状態かもしれません。
ちなみに、ひっくさんの魅力ってどんなことでしょう?
ご自分で把握できていますか?
自分を抑える「重り」はありませんか?
ひっくさんはとても心優しい方です。
>””まぁ私が痩せればいいよね〜””ともうその話題をあまり掘るのもよくないと思いふわっと流してしまいました。
帰り道にお友達に悲しい気持ちを呟いたあと、相手への負担を配慮して、自分を落として話題を回収されています。ココロノマルシェにご相談くださるほど憂いていたのに、です。
ひっくさんの中にあるもやもやは、こうやって心の奥にしまいこんでいる本音の”ぶつけどころ”がないことではないか、と思わずにはおれません。
>確かに私は””普通の人””ではない体型ですが、他にもいい所を持っているはずなのに自信喪失がさらに上回ってしまってる気がしてこのメールを書きました。
体型について自分自身が何とも思わないなら、いじられたって傷つくことはありません。
「自信喪失」という言葉を使われるのは、ご自分に対して、なにか自己否定のようなものがあるのかな。。
もしもひっくさんの中に、自己否定のようなお気持ちがあって、それが自分を抑える重りになっているなら、いちどしっかりとその痛みと向き合ってみるのもいいと思います。
きっとこれからも、何かがあるたびにうずいてしまうのでしょうから。
まずは、自分がわかってあげる。
お仲間たちに、自分の気持ちを「わかってほしい」と感じたなら、その「わかってほしいこと」をまずは自分がわかってあげるのはいかがでしょうか?
「傷つくことを言われて嫌だな」って感じている気持ちを、もう一段深く掘り下げられるといいんじゃないかと思うのです。
例えば。
ひっくさんがいちばん悲しかったのはどんなことでしょう?
・仲間が自分の体型をネタにして楽しんでいたこと
・傷ついたのに傷ついたって言えなかったこと
・優しい寄り添いがなかったこと
・本音が言えなかったこと
・仲間に自分の気持ちをわかってもらえなかったこと
・強く否定できず、空気を読んで受け入れた自分への自己嫌悪
いろいろ挙げてみましたが、本当のところは他の誰でもない「ひっくさん」にしかわからないこと。
抑え込んでしまって吐き出し切れていない想いを言語化してみると、意識に上がらない自分の想いに気づけることがあります。
そうやって自分への理解を深めていくと、自分との結束が強くなり、それが自分の中に”理解者”を得たような心強さとなって、ひっくさんの背中を何かと後押ししてくれる力になるんじゃないかなと思います。
自分のことって、自分がいちばんわからないといいます。
自分だけで掘り下げるのが難しいと感じたなら、カウンセラーのサポートに頼るのが近道です。いつでもご連絡くださいね。
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周りを大切にして自分の気持ちを二の次にしてきたひっくさんが、自分で自分のことを理解し最優先にできたとき、これまでのパターンが書き換えられていくのではないかなと思っています。
ひっくさんがこれまで抑えてきた「自分らしさ」や「魅力」が、抑えられることなく発揮され、ますます魅力的に輝いていかれますように!
この回答が少しでもお力になれましたら幸いです。
心理カウンセラー リエコ