頑張るのが怖い【ココロノマルシェ】

カウンセリング(マルシェ)
「頑張れていた自分」に戻るのではなく、「今の自分」が心地よく将来に向かえるスタイルを作っていきませんか?
燃え尽きの経験から学んだ、私なりの考えを述べてみました。

心理カウンセラーのリエコです。

今日は「ココロノマルシェ」に寄せられたご相談に回答します。
ココロノマルシェとは|根本裕幸カウンセラーのお弟子たちが回答する無料のお悩み掲示板です。

頑張るのが怖い

初めて相談させていただきます。

私は現在大学生なのですが、勉強との向き合い方について相談させていただきたいです。

というのも、私はある国家資格(世間一般にトップクラスでむずかしいと言われているものです)の取得に向けて、勉強しています。ただ、思うように頑張れない、計画通りにすすめられないのです。ただ怠惰なだけかもしれませんが、頑張ることを怖いと思っている自分がいます。

実は、私は大学受験の際に追い込みすぎて心と体を壊したことがあり、今も定期的に通院しています。その経験があってか、勉強計画を立てても、自分のやりたいと思わないことや自身を抑制することを避け、テレビを見たり、外に散歩しに行ったり…して時間を過ごしてしまいます。

大学受験で心身を壊してから、精神的に弱くなってしまったなと情けなく思っています。漠然とした相談で申し訳ありませんが、どうすれば気持ちよく勉強に取り組めるように、以前のように頑張れるようになるのでしょうか?

ここまでお読みいただいて、原因がやはり私の”甘え”であるならば、その旨を回答いただけましたら幸いです。

よろしくお願いいたします。

HaRuさん(ご相談リンクはこちらです)

HaRuさん、はじめまして!
心理カウンセラーのリエコです。

夢に向かって前に進みたい気持ちと、
思うようにエンジンがかからないもどかしさ。

それは地味にしんどい状態ですね。。

HaRuさんの中にある頑張っていた時の記憶や感覚が、
「あの時はできたのに、なんでできないんだろう」という気持ちを呼んでしまうのかもしれません。

 

自分の甘えではないか?

これは、何かに向かって全力で頑張ったことがある人にしか浮かばない問いかけです。

当時のHaRuさんは、少しの甘えも封印して、目的に向かって全てを注いでいたのでしょう。

でも、その頑張り方で体調を崩して今も通院しているのですから、「頑張るのが怖い」と感じるのは当然だと思います。

では、どうしたらHaRuさんは以前のように頑張れるようになるのでしょう?

実は私も、自分を追い込みすぎて体調を崩した経験があるんです。

その時に学んだことを、HaRuさんへの応援をこめてお伝えしたいと思います。

結論を言うと、私がHaRuさんに提案したいのは、

「過去の頑張れていた自分に戻る」のではなく、
「今の自分がワクワク頑張れるスタイルをみつけにいこう」ということ。

どういうことなのか、次に書いていきたいと思います。

 

まずは、「自分軸」を意識する。

実は、私は大学受験の際に追い込みすぎて心と体を壊したことがあり、

自分を追い込みすぎるほど、HaRuさんにとって大学受験は大事なことだったのだと思います。

体調を崩してしまったのは残念でしたが、

それはHaRuさんが目標を達成するために「その時できることを精一杯やった」ことの現れであり、

何かに対して全力でパワーを注いでいけるバイタリティがあることの証です。

そしてその頑張りで成長したり得られたこともたくさんあったはず。

でも今、体調を崩して頑張れなくなっている現状がありますね。

この状況は、HaRuさんに何を伝えようとしているのでしょう?

それは、「これまでと同じやり方ではこの先には進めないよ」ということなんじゃないかと、私は思います。

では、これまでのやり方とは?

自分を追い込みすぎてしまう人って、自分のことを二の次にしがちです。

「やらなければならないこと」を優先して、そこに自分を沿わせようと頑張ってしまうからです。

HaRuさんは、勉強に没頭することで体の声が耳に入らなくなり、体が強制終了を起こしてしまいました。

「自分軸」を失い、「勉強軸」になってしまったのだと思います。

このやり方で目標が達成されると、「自分を二の次にして何かに打ち込む」というやり方がHaRuさんにとっての成功法則となります。

だからきっと、そのやり方を手放すのはとても勇気のいることだと思います。

でもそれ、国家資格を取得した後もずっと続けていけそうですか?

私は普段、(HaRuさんの言うところの)有資格者たちが集まる場所でスタッフとして仕事をしています。

資格を持つということは責任が伴いますが、その仕事が好きでこの道を選んだ方ばかりですから、みんな仕事にとても熱心だし、時間に追われて目の前の業務をこなすような多忙な場面も多く見られます。

近年働き方改革が進んでいるとはいえ、業界によってはまだまだ男社会が根付いていて、私の職場もハードワーカーが多い印象です。

もちろん、職場によって働き方は違うと思うし、自分の働き心地を優先できる環境もあると思います。

ですが、どちらにしても大事になるのは「自分軸」。

自分がどんな働き方をしたいのかを自覚できて、そのための環境を選んでいく意識がないと、周りの環境に寄り添うことになっていきます。

HaRuさんは、
どんな風に仕事をしていきたいですか?
どんな職場環境で働きたいですか?

HaRuさんにとっては図らずもだと思いますが、

「頑張ることが怖い」と一旦立ち止まって自分と向き合う機会を得られたことって、この問題がHaRuさんに与えてくれた恩恵じゃないかと思うのです。

自分軸に立ってこれから先の「自分らしいやり方」や「自分らしいビジョン」を選択することが、今のHaRuさんにはできるのですから。

もしかしたら、このまま順調に勉強が進み、資格を得て歩き出してからでは、軌道修正が難しいこともあったかもしれません。

頑張って得た資格で大活躍できる場が目の前にありながら、「違う道」を選択するって、とても勇気がいることですもんね。

 

気持ちよく勉強に取り組むために。

どうすれば気持ちよく勉強に取り組めるように、以前のように頑張れるようになるのでしょうか?

これについて私が考えるポイントは、
以下の2つです。

❶自分の特性を知ること

「男性性」と「女性性」という言葉を聞いたことはありますか?

心理的な「男性らしさ」や「女性らしさ」を指す言葉なのですが、誰の中にも両方があって、そのバランスは人それぞれ。

ざっくりですがこんなイメージです。

男性性・・思考的、頑張る、計画的、効率的
女性性・・感覚的、依存的、癒し、共感力、柔軟性

ご相談文を読んで私が感じたのは、HaRuさんは「頑張る」ことで「本来の自分」を封じてきたのではないかということでした。

つまり、HaRuさんはもともと「女性性」が優位なのに、「男性性」のやり方で勉強に取り組んできたのではないか、ということです。

勉強計画を立てても、自分のやりたいと思わないことや自身を抑制することを避け、テレビを見たり、外に散歩しに行ったり…して時間を過ごしてしまいます。

「女性性(本来の自分)」を抑制して、限界が来るまで「男性性」のやり方で頑張り続け、抑圧していたものが弾けてしまって、もう前のようには抑えられなくなっているのが今なのだと思うのです。

精神的に弱くなってしまったなと情けなく思っています。

精神的に弱くなってしまったのではなく、それが本来のHaRuさんなのではないでしょうか。

それを聞いて、HaRuさんの実感としてはいかがでしょうか?

自分軸で自分に合った道を選んでいくためにも、自分の特性を知るって大事なことだと思っています。

 

❷将来どうなりたいかのビジョンを描くこと

「男性性」のやり方で成功法則を得てきたHaRuさんにとって、「本質は女性性が優位である」ということは受け入れがたいことかもしれません。

これまでの成功法則が自分に合っていない、ということだからです。

でも、もしもこの仮説にご自覚があるなら、「女性性優位な人が楽しく勉強に向かえる成功法則」を新たに探っていけばいいと思うのです。

それはどんなことでしょう?

一言でいうと、「頑張る(男性性)」に「ワクワク(女性性)」を取り入れること。

そしてそのワクワクの元になるのが、
「私はどうなりたいか」のビジョンです。

具体的には、自分がワクワクする将来像をできるだけ具体的にイメージしていきます。

それがモチベーションのキモになります。

ワクワクの将来像を生きるHaRuさんは、
★どんなふうに毎日を過ごしていますか?
★どんな働き方をしていますか?
★第一線でバリバリやりたいですか?自分のペースで仕事したいですか?
★欲しいのは、達成感ですか?働き心地の良さですか?
★結婚や出産というライフプランは?その時の理想的な仕事と家庭のバランスは?

それによって、就職先選びや目指す方向性も変わってきますね。

何より大事なのは、「HaRuさんが向かいたい先のビジョンが自分の本質に合っているか?」ということです。

「私はどんな風に仕事をしていきたいだろう?」
「心地よく仕事ができるのはどんな環境だろう?」

自分の心と体と相談して、自分らしいカタチを見つけていけるといいですね。

自分のことって自分がいちばん見えないといいます。

もしも「ひとりで探っていくのは難しい」と感じたら、自分を俯瞰するもうひとつの視点として、カウンセラーに手伝ってもらうのもおすすめです。

以上、過去の自分の頑張りに感謝しつつ「これから先のビジョン」を自分と相談していこう、というご提案でした。

でも、まずはお体を大切にお過ごしくださいね!

体と心の疲れがとれると、自然にエネルギーは戻ります。

気持ちに焦りがあるとゆったりと休息するのが難しいとは思いますが、結果的に「体を整える」ことがいちばんの近道だと私は実感しています。

HaRuさんが意欲的に勉強に向かえるヒントになりましたら幸いです。

 

心理カウンセラー リエコ

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