◆自分の感情と繋がりたい。
◆旦那様との関係を心残りなく決着したい。
◆新しい職場生活を、より自分らしく楽しくしたい。
とお考えでしたら、キーになるのは「女性性」かもしれません。
心理カウンセラーのリエコです。
今日は「ココロノマルシェ」に寄せられたご相談に回答します。
ココロノマルシェとは|根本裕幸カウンセラーのお弟子たちが回答する無料のお悩み掲示板です。
浄化されてしまった?かのような、お恨み帳
熱狂的なお弟子さんファンの、アラカンです。よろしくお願いします。
【お恨み帳を書けません】どうしましょう?
12歳から、父がアルコール中毒、暴力をふるわれ、働き倒して家計を支え、父が病死し、阪神淡路大震災で倒壊した実家を解体し、結婚し、娘を産み、母を介護し、起業し、超未熟児で生まれた寝たきりの息子を19年半育て上げ、豪邸を建て、不倫されて、証拠を取り、財産分与で戦い、裁判中で、別居しています。
自立系武闘派女子で、好戦的なので、徹底的に夢を叶えて財を築き上げ、息子の為に閑静な住宅街にバリアフリーの家を建てました。
結果は、書いた通り。です。
夫は、町のなかでは空気のように存在感がありません。本気の不倫をされてしまいました。私がそう描いてしまった。そもまた良し。存在としてはもう不要。
お疲れさん。
お恨み帳を和紙で自作し、筆を持ち、書き始めると父と夫には感謝しか出ません。
息子が純粋すぎて、浄化されてしまったのでしょうか?
許しができないほど、蓋が重いのでしょうか?
許せないと先に進めない気がします。
が、
就職も決まり、私は、今日も幸せです。
ぴろゴロンさん(ご相談リンクはこちらです)
ぴろゴロンさん、はじめまして!
心理カウンセラーのリエコです。
ぴろゴロンさんがこれまでに乗り越えてこられたこと。
ざっと書き出されたそれぞれが、
「1つ乗り越えるのにも膨大なパワーを要する出来事」であることに驚いています。
これだけのことが続くと、疲弊したり、心が折れたり、燃え尽きたり‥といったこともありそうですが、
ぴろゴロンさんのすごいところは、その1つ1つを真正面から受け止め、乗り越え、「私は、今日も幸せです」と言いきってしまえること。
相当大きなパワーを持っている方であることは間違いありません。
>【お恨み帳を書けません】どうしましょう?
>許せないと先に進めない気がします。
人生を前に進めたい。
そのために、これまで自分に苦難を与えた者たちを許したい。
…というお考えなのかなと思います。
ご相談文を読んで、私が感じたことを述べてみたいと思います。
お恨み帳を書けないのはどうしてか?
まずは「お恨み帳を書けない」ことについて、その理由として考えられることを挙げてみました。
お心当たりはあるでしょうか?
❶怒りを上手く昇華できたから
ぴろゴロンさんは、ネガティブな感情をパワーに変えて、目の前の問題を1つ1つ乗り越えてきた方なのだと思います。
>父と夫には感謝しか出ません。
そうは言っても、実際のところ、暴力や浮気といった出来事に見舞われてネガティブな感情が起きないなんてこと、ないと思うんです。
でも、その出来事をバネにして得られた恩恵が大きかった場合、ネガティブな感情(怒り・恨み)はポジティブな感情(感謝)に転換します。
「この出来事があったからこそ〇〇を得ることができた。ありがとう!」というふうに。
その点が「お恨み帳」の作用に似ているなと思いました。
お恨み帳とは、自分の中に溜まったネガティブな感情を吐き出すことで心にゆとりができ、出来事を冷静に眺められるようになり、
最終的には愛(許し・手放し・感謝)とつながることがゴールとなります。
ぴろゴロンさんがお恨み帳が書けないのは、
苦難を乗り越える過程でネガティブな感情が発散(昇華)できたから、なのかもしれません。
❷今、男性性のパワーが必要だから
問題が起きた時、「相手のせいだ」と言って自分を「被害者」の立場におく人も多い中、ぴろゴロンさんの受け止め方は、とても自立的です。
例えばそれは、
浮気をした旦那様に対して
>私がそう描いてしまった。
と記されていることからもうかがえるし、
>自立系武闘派女子
>好戦的
>徹底的に
といった言葉からも読み取れます。
ぴろゴロンさんが苦難を乗り越える原動力となっているのは男性性のパワーなんですね。
そして、それがこれまでの人生の「成功法則」になっているのだと思います。
かたや、「お恨み帳」は感情を吐き出すアイテムですが、感情をつかさどるのは女性性です。
夫と「財産分与で戦い、裁判中」である今、
これまでの成功法則である「男性性のパワー」を
手放せない状態にあるなら、
お恨み帳が書けないというのも理解できるなと思いました。
思考的、自立的、頑張る、支える、責任感、頑固さ、持続、分析、評価、判断、論理的、合理的、行動力、決断、攻撃、支配、などなど
女性性を象徴する言葉:
感情的、依存的、包容力、感じる、寄り添う、癒し、共感、受容、調和、安定、柔軟性、母性、サレンダー、などなど
「許し」に向かうためのキーは、女性性。
「お恨み帳が書けない」理由が、すでに感情を昇華できている(吐き出したい感情がない)というのであればいいのですが、
>許せないと先に進めない気がします。
この一文からは、
心の中に何かが「ある」と感じているからなのかな?
「許し」という表現をされるのは、そこにあるのが「怒り」だからかな‥というふうにも読み取れます。
その辺りは直接お話を聞いてみないとわかりませんが、もしも、
★自分の感情と繋がりたい。
★旦那様との関係を心残りなく決着したい。
★新しい職場生活を、より自分らしく楽しくしたい。
そんなふうにお考えなら、
これまでぴろゴロンさんを支えてきた男性性から一旦離れ、女性性を意識していくことがキーになるのではないかと考えます。
男性性のパワーを、女性性に転換してみる
男性性のパワーが大きい人は、女性性のパワーも大きいといいます。
言い方を変えると、ぴろゴロンさんの女性性のパワーを抑えるために、それだけ大きな男性性が必要だったともいえるんですね。
もしも「女性性が豊かすぎるぴろゴロンさん」だったら、苦難があるたびに感情が揺るがされ、こんなにたくさんの問題を乗り越えることはできなかったはずです。
ぴろゴロンさんの中の男性性が、女性性の部分を守るために発揮されたのでしょう。
ぴろゴロンさんが女性性に向かうために、いま取り組めることは?
具体的には、
・ゆるむこと
・癒されること
・五感を刺激して、感性動かすこと
そんなところを意識されるといいと思います。
そうしているうちに、少しづつ緩んでくるはず。
そして、もしも感情に蓋をしていたなら、その奥の感情を感じやすくなるはずです。
>本気の不倫をされてしまいました。私がそう描いてしまった。そもまた良し。存在としてはもう不要。お疲れさん。
ぴろゴロンさんは、出来事を受け入れていく人です。
これまでいろんなことがあって、そのたびに「受け入れて、次に進む‥」を繰り返してきた方なのかなと、この一文を読んで感じました。
中には、「感じたくない感情」に蓋をしないと前に進めないこともあったのではないでしょうか?
感性が緩むということは、そうやって蓋してきた感情と向き合うことにもつながります。
本当は〇〇してほしかった
さみしかった
しんどかった
辛かった
悔しかった
悲しかった
そんな感情が現れたら、ぴろゴロンさんは「自分が弱くなった」ように感じてしまうかもしれません。
でもそれこそが、ぴろゴロンさんが蓋の下に隠してしまった感情。
もしもそんな感情と出会うことがあれば、しっかりと感じてみてください。
これまで男性性を奮い立たせることで守ってきた「ぴろゴロンさんの心」を、女性性のあたたかさで癒してあげるイメージです。
そして、今まで抑えこんできた感情も、今まで頑張り抜いてきた自分自身も、女性性の柔らかさで優しく包んであげるイメージを持ってみてください。
「感じたくない感情」を感じるのはしんどいけど、感情は感じることでしか昇華されません。
これまでずっと蓋の下に隠してきた感情や、「父や夫への感謝」の裏側にある小さな声を、拾ってあげられるといいですね。
*
これまでぴろゴロンさんはとてもたくさん努力し、たくさんのことを成し遂げてきました。
これから始まる新しい人生は、
男性性(頑張る、成し遂げる、乗り越える)を一旦離れ、
過去の自分をねぎらい、
女性性(受け取ること、癒されること)の感度を上げながら、
これまでとは違った豊かさを得るステージにしてみるのはいかがでしょうか?
参考になることがありましたら幸いです。
これからのお幸せを応援しております!
心理カウンセラー リエコ