毎日の生活の中に「安心」の領域を広げるために、私たちはどんなふうに「不安」や「心配」と付き合っていけばいいのでしょう?
心理カウンセラーのリエコです。
今日は「ココロノマルシェ」に寄せられたご相談に回答します。
ココロノマルシェとは|根本裕幸カウンセラーのお弟子たちが回答する無料のお悩み掲示板です。
ストレスを受け流せるようになりたい
ストレスをストレスだと思わず受け流せるようになりたいです。他人に相談したり自分の好きなことをすることでストレス発散できるのですが、日々の小さなことをストレスだと感じてしまいます。例えば
- 大事なイベントの前にコロナにかかったらどうしようという不安(過去2回かかっている)
- 下痢で会社遅刻したらどうしようという不安(ストレスのせいか下痢が治らない)
- 異動したばかりで仕事できないわけではないけどルールが多くて窮屈に感じる、慣れない
- 気になる男性に嫌われてないか不安(家の中でデートのことを妄想して楽しんでいるけど、実際話すとぎこちない)
- 自分が将来結婚するのか、出世できるのかという漠然とした不安(出世したいけどこのまま独身なのも寂しい)
- いつから一人暮らししようかというプレッシャー(一人暮らししたいけど防犯面で不安あり)
- 生理がいつ来るか(過去生理周期が乱れて経血が漏れてしまったため)
物事をもっと気楽に考えればこれらのこともストレスに感じないのかなと思うのですが、頭の中で考えてしまいます。
どうしたら物事をストレスと感じない、または受け流せるようになれるでしょうか?よろしくお願いします。
(いちごみるくさん)
いちごみるくさん、はじめまして!
心理カウンセラーのリエコです。
日々ストレスにさらされながら生活している‥とも言えるかもしれません。
では、毎日の生活の中に少しでも「安心」の領域を広げていくためにはどうしたらいいのでしょう?
「不安」や「心配」とどんなふうに付き合っていけばよいのか?という視点から、思いつくまま綴ってみたいと思います。
意識的にプラスの側面をみる
人間の本能には「マイナスの側面をみる性質」が備わっているのだそうです。
それは、生き残るために危険を回避する必要があるから。
いちごみるくさんの「不安」や「心配」たちも、いちごみるくさんを危険から守ろうとするアラートなんですね。
でも、本能的に「マイナスの側面」をみてしまうのだとしたら、私たちは意識的に「プラスの側面」を見ていくことが必要になります。そうじゃないと、いつまでも不安や心配を見続けることになりますもんね。
そこはちょっと努力がいるところだけど、もしも「プラスの側面をみる」ことが習慣化されると、「マイナスの側面」ばかりみていた視野がぐっと広がって、必要以上に不安にひっぱられなくなります。
「プラスの側面をみる」というのは、いちごみるくさんでいうと「ストレスなことが起こらなかった状態、うまくいった状態」に意識を向けていくこと。
もしも不安を感じそうになったら、「心配するようなことが起こらなかった時の自分」を想像して、その時に感じているであろう感情や感覚を先取りして感じてみるのはいかがでしょうか。
「自分責め」を手放す
「自分を責める」ことがクセになっていませんか?
自分責めが強いと、うまくいかないことを必要以上に怖れる気持ちが生まれます。自分責めの要素になりうるからです。
でも、もしもお心当たりがあったとして、自分責めに気づいたときに「責めるのをやめよう」と思っても、なかなか掴みづらいかもしれません。
そんな時には「もしも仲良しの友達がうまくいかないことがあったら、自分はどんな声を掛けてあげるかな?」と想像してみるといいと思います。そして、その言葉を自分に掛けてあげてください。
自分に優しい気持ちを向けることができると、ぎゅっと縮こまった気持ちが緩んで、ほっとした感覚を感じられるはず。
自分に寄り添うマインドは、いちごみるくさんの心に安心をもたらすツールとしても、ぜひお勧めしたいです。
「今」に意識を向ける
いちごみるくさんが不安(ストレス)を感じやすいのはどうしてでしょう?
「投影」という見方をするならば、もともと自分の中に「不安」があってそれを外側に映し出している、とみることができます。
過去にうまくいかなかった経験がいちごみるくさんのトラウマとなって、足を引っ張ってくるのかもしれませんね。
・生理がいつ来るか(過去生理周期が乱れて経血が漏れてしまったため)
不安や心配って、その視線はだいたい「未来」に向いています。
まだ起きていない「未来の出来事」を憂いている状態であり、実際には起きていないことなのです。
でもそれは、過去の痛みがあなたを守るために鳴らしたアラート。
不安にかられたら「本能が私を守ろうとしてくれてるんだな」ととらえて、自分に感謝しつつ、今に意識を向け直す・・それを繰り返してみてください。
そうやって「今は、大丈夫」と思えたら、安心が戻ってきます。
「今、できること」をする
もしもいちごみるくさんの感じる不安が「過去にうまくいかなかった経験」が引き起こすものだとしたら、予めそうならないための対策を立てることができます。
私たちは「今、できること」しかできません。
でも「今、できること」がしっかりと出来ていれば、あとあとうまくいかないことがあっても「あの時の自分はできることを全部やったのだから、しょうがない」と自分を許せると思うのです。
今できることをやって、あとのことは「未来の自分」を信頼しお任せするのはいかがでしょうか。
・下痢で会社遅刻したらどうしようという不安(ストレスのせいか下痢が治らない) ⇒時間に余裕をもって出勤する。
・生理がいつ来るか(過去生理周期が乱れて経血が漏れてしまったため) ⇒着替えの準備、など
不安は自分を知るツール
いちごミルクさんにとってのストレスとはどんなことでしょうか?
ご相談文の不安要素をまとめると、
将来の不安
痛みへの怖れ
居心地の悪さ
嫌われる怖れ
といったところかなと思います。
不安を掘り下げることは、「自分はこんなことを不安に感じるんだな」「こんな怖れを持っているんだな」と自分を知る手がかりになります。
そして、それらがいちごみるくさんの「安心」を妨げている今の状況をみて、どうにかしたいと感じたなら、いちどしっかりと向き合ってみるのもいいと思います。自分の安心の領域を広げていくために。
いちごみるくさんがストレスを過剰に感じてしまうのはどうしてか?
その不安要素を抱えることになった原因は?
人は自分のことが一番わからないといいます。
難しいと感じたらカウンセラーを頼ってみてくださいね。
踏み込まないと見えない世界がある
最後に。
不安から自分を守る意識が「行動の制限」につながることがあります。
防衛本能が働いて、自分が傷つかない安全な道を無意識に選んでしまうのです。
でも、そうなると「安全」というメリットは得られても、その外側の世界に触れることができません。
もしも不安の中に「わくわく」を感じたときには、ぜひ飛び込んでみてくださいね!
「飛び込んでよかった」と自分に感謝できた時、それが成功体験となって、ストレスを超えるパワーになるはずです。
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いちごみるくさんの毎日に、すこしでも安らぎの時間が増えますように!
この回答が少しでもお力になれましたら幸いです。
心理カウンセラー リエコ